Apple Watchをはじめ、様々な腕に装着するタイプの健康管理アイテムが存在するわけですが、「実際どのくらいの精度なの?」ってのは気になるところ。そんなところで2017年の研究(R)ではそこら辺の問題を調べてくれておりましたんで、メモっておきましょう。
スマートウォッチの消費カロリー計算はどのくらい正確なのか?
これはスタンフォード大学などの研究で、以下のような実験を行ったんだそう。
- 健康な男女60名を集める
- 実験室において、座っているとき、歩いているとき、走っているとき、サイクリングしているときのエネルギー消費量、心拍数を調べる
- この際、いわゆるスマートウォッチ、スマートバンドと呼ばれる腕に装着するタイプで、一般に市販されているガジェット7種類(Apple Watch、Microsoft Band、Samsung Gear S2など)を身に着けてもらって、同時に測定する
- 両者の計測値がどのくらい違うかをチェック
って感じだったそうな。参加者は年齢、身長、体重、BMI、肌の色、腕の太さ、フィットネスレベルなどがばらばらの人を集めていて、これらの要素によってどのくらい誤差が出るのか?ってのも調べたとのこと。
でもって、その結果は、以下のような感じになりました。
- 心拍数に関しては、サイクリング中の誤差が最も小さく(1.8%)、逆にウォーキング中の誤差が最も大きかった(5.5%)。全体的には、7つ中6つのガジェットで誤差が5%以内に収まっていた
- エネルギー消費量に関しては、7つのガジェットいずれも誤差が20%以上あった(27.4%~92.6%)。アクティビティ別でみれば、ウォーキングで誤差が最も小さく(31.8%)、座っているときの誤差が最も大きかった(52.4%)
- 女性よりも男性、BMIが高い人、肌が黒い人、腕が太い人のほうが誤差が大きくなる傾向があった
- Apple Watchの誤差が最も小さく、Samsung Gear S2の誤差が最も大きかった
ということで、心拍数に関してはいい線いってるけど、エネルギー消費量に関しては結構誤差が大きいんじゃない?って結果になってますね。
どうやって使っていくのがいいのだろう?
まあこれは2017年の研究でして、現在では多かれ少なかれアルゴリズムの精度が改善されている可能性は高いでしょうし、これからも進化し続けるでしょう。てなわけで研究チームは、最新のデバイスの精度を評価したサイトを公開してくれております。ガジェットの購入を検討される場合にはそちらを参考にしてみるといいかもしれません。
というわけで、「腕時計型のガジェットは消費カロリー計算に関してはいまいちかもよー」みたいな話でした。どうしても人間は「今日はいっぱいカロリーを消費したな!」とか思うと摂取カロリーが多くなってしまったり、階段じゃなくてエレベーターを使いたがるようになったりする傾向が確認されています。なんで、ダイエット中の方なんかは「ガジェットに表示されてる消費カロリーは誤差が大きいかも」ってのは頭に置いといていただくといいんじゃないかと存じます。
参考になれば幸いです。質問やコメントなどありましたらTwitterやお問い合わせのページからご連絡いただけると嬉しいです。
それではっ!