「自然や緑がすごい!」ってのは当ブログでも何度かしている話。自然に定期的に触れることで、頭はよくなるし、健康になるし、ストレスは減るしで、緑に積極的に触れる機会を作っておくといろんな面でいいことがあるみたいなんですよね。
でもって、最近のデータ(R)も「緑すごいぜ!」系の話でして、まずは結論から申し上げますと、
- 新型コロナの自粛期間中でも緑に触れたり見たりする機会が多かった人ほど、メンタルが落ち込まなかった!
みたいな感じです。パンデミック期間中には世界中で2~3割の人がうつや不安障害になったというのは有名ですが、近くに緑があった人はそのリスクが低かったんだ、と。
先日のエントリでは「自粛期間でも太陽に当たる時間を作ろうぜ!」って話をしましたが、自然に触れる時間もまた重要みたいってわけです。
在宅勤務中のメンタルを保つには観葉植物を置いておくといいかもよー
これはブルガリアのプロヴディフ大学などの調査で、323人の大学生を対象に、行動制限がかかっていた2020年5月~6月の間にオンライン調査を行って、緑との接触レベルとメンタルの落ち込み度合いとの関係を分析しております。緑との接触レベルとしては、主に、
- 家にどのくらい植物がおいてあるか?
- 窓からどのくらい緑が見えるか?
ってのをチェックしたんだそう。
その結果、どんなことが分かったかといいますと、
- 33%の学生が臨床的に問題があるとされるレベルの抑うつを抱えており、同様に、20%の学生が不安障害を抱えていた
- より緑に囲まれた環境で生活している人ほど、抑うつ、不安のレベルが低かった
って感じになっていて、あるモデルによれば「どのくらい緑に囲まれているか」って要素が抑うつ症状の変数の30%、不安症の24%を説明できたらしい。なかなかすごい数字っすね。
緑でメンタルが安定する2つのルート
さらに詳しく調べてみると、
- 家で緑が見えると、「日常から切り離された感覚」を定期的に感じることによってメンタルが安定する
- 同時に、近所に緑があると心身の回復効果を高く感じ、社会的なサポートを実感できることでメンタルの落ち込みが防げる
っていう2つのルートが確認されたらしい。自然が近くにあると、代り映えしない部屋の中から心理的に一歩外に出て、一息つく機会が得られるということですな。
以上の関係は、性別や収入等によらず確認されておりまして、外出する機会が減っている人は部屋に観葉植物でも置いてみるといいかもなーとか思うわけです。
研究チーム曰く、
全体として、今回の知見は、自宅や近所での緑に触れる機会とそれに伴う回復的な体験が、物理的に孤立した時期における貴重な資源になりうるということを示している。
とのことで、自然と触れあう機会が生理的、社会的、感情的、認知的に回復するための力になってくれるんだ、と。
まあこの研究だけからは因果関係とかは分からないわけですけど、緑がメンタルにいい!ってデータは多いんで、大きな問題になる前に生活に緑を取り入れてみていただくとよろしいかと存じます。
参考になれば幸いです。質問やコメントなどありましたらTwitterやお問い合わせのページからご連絡いただけると嬉しいです。
それではっ!