メンタル

7300人の男女を調べてわかった「人生に価値」を感じている人の特徴とは?

「人生に意味や価値を感じている!」っていうのは幸福において非常に重要な要素になるわけですが,「そのような感覚を持っている人はどんな人なの?」って研究(R)が面白いです.

これはUCLの研究で,50歳から90歳の男女7304人を対象にしたもの.イギリスの大規模なアンケート調査を用いて,全員の暮らしの中のいろんな要素を4年間にわたって分析したそう.ここでいう暮らしの要素っていうのは以下のような感じ.

  • 社会的な要素
  • 経済的な要素
  • 健康の要素
  • バイオマーカー
  • 活動の種類
  • 時間の使い方


そのうえで「人生に価値を感じている人の特徴」をより分けていったら,それぞれの分野でいろんな特徴が浮かび上がってきたんですな.

では早速見ていきましょうー.



社会的な要素

まず,全体的に男性より女性,教育レベルや社会経済的な地位の高い人のほうが人生に価値を感じていたらしい.

年齢やそれらの要素を調整したうえで分析したところ,「人生に価値を感じている人」にはこんな特徴があったそう.

  • 人生に高い価値を感じている人は,結婚しているかパートナーがいた.
  • 一人でいることが少なかった.
  • 親密な人間関係を多く有していた.
  • 友だちと連絡を取る頻度が高かった.
  • クラブやジム,教会など,多くのグループや組織に属している.
  • ボランティア活動に参加する人が多かった.
  • 美術館や博物館に行くなど,文化的な活動に勤しむ人が多かった.


さらに,4年後には以下のような特徴がみられたそう.

  • 人生に高い価値を感じていた人は離婚する確率が低く,孤独になるリスクが低かった.
  • 親密な人間関係を多く有していた人の方が4年後に人生の価値を高く評価していた.


経済的な要素

  • 年齢や性別,教育や地位を調整したうえで,人生に高い価値を感じている人は資産を多く有している傾向があった.
  • 給料の多さと相関がみられた.
  • ベースラインの資産を調整しても,人生に高い価値を感じている人のほうが4年後に高い資産を獲得していた.



健康の要素

  • 人生に高い価値を感じている人のほうが,主観的な健康レベルが高かった.
  • 慢性的な病気や痛みを抱える確率が低かった.
  • ADLの人が少なかった.
  • 鬱レベルが低かった.
  • 握力が強かった.
  • 肥満の人が少なかった.
  • 内臓脂肪レベルが低かった.
  • 歩くスピードが速かった.
  • C反応性たんぱく,フィブリノーゲン,白血球数のレベルが低かった.
  • ビタミンD濃度が高かった.
  • 脂質の状態が良好だった.


4年後の関係では,

  • ベースラインの健康レベルを調整しても,4年前に人生に高い価値を感じていた人は,主観的な健康レベルが高かった.
  • 長期的,慢性的な病気を抱えるリスクが低かった.
  • ADLになるリスクが低かった.
  • 肥満になるリスクが低かった.


健康的な行動

  • 人生に高い価値を感じている人は,中から強程度の運動をしている割合が高かった.
  • 野菜やフルーツを多く食べる人が多かった.
  • 睡眠の質を高く評価する人が多かった.
  • タバコを吸う人が少なかった.


4年後との関係では,

  • ベースラインを調整しても,4年前に人生に高い価値を感じていた人は,運動量が増えていた.
  • 野菜やフルーツを食べる量が増えていた.
  • 睡眠の質を高く評価するようになっていた.
  • アルコール消費量が増えていた.


時間の使い方

  • 人生に高い価値を感じている人は,友人や家族と過ごす時間が多かった.
  • 散歩や運動,仕事やボランティアに時間を使う人が多かった.
  • 逆に,人生に価値を感じていない人は,一人で過ごしたり,テレビを見ている傾向が強かった.


2年後との関係では,

  • 2年前に人生に高い価値を感じていた人は,友達と過ごす時間が長かった.
  • 散歩や運動,仕事,ボランティアに使う時間が長かった.
  • 一人で過ごす時間やテレビを見る時間が短かった.


まとめ

ってことで,人生に価値を感じている人の特徴と長期的な影響でした.この研究だけからは因果関係はもちろんはっきりしませんが,どれもよく実証されているものが多いんで,「人生に価値・意味を感じている感覚」は実際いろんな面でいい影響がありそうであります.しかもそれが正のループとなり,時間をかけて人生をより豊かにしてくれるというわけですね.

研究チーム曰く,

私たちの分析は,高齢の人が人生の価値を高く評価することは,社会的,経済的,健康的,生物学的,行動に関するファクターといった幅広い分野と,横断的にも長期的にも関係していることを示している.

(中略)

感度分析によれば,それらの関係は,経済的なリソースやネガティブな感情の状態(鬱症状)には誘引されなかったことを示している.


とのこと.年齢や性別,教育レベルだけでなく,経済レベルとかメンタルの状態を考慮しても,「人生に価値を感じている感覚」は重要ってわけですな.

さらに研究チームは以下のようにもコメントしております.

どんなソースであったとしても,高齢の人が,自分が価値を感じられる活動に従事すれば,多くの分野に派生していくことを我々の結果は示唆している.


なんでもいいから人生に価値を感じられるような活動,行動をしてみると,それが他の領域にもいい影響を及ぼしてくれるんだよ,と.

逆に,人生に感じる価値のレベルが低いといろんな分野で悪い影響が出て,負のスパイラルに入っちゃう可能性がありますんで,とりあえずそれは避けたいところですね.なんで,とりあえず,散歩するとか,野菜・フルーツを多く食べるとか,大事な人と過ごす時間を増やすとか,自分が手を付けやすいところから改善してみるといいでしょうね.

参考になれば幸いです.質問やコメントなどありましたらTwitterやお問い合わせのページからご連絡いただけると嬉しいです.

それではっ!

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