学習

【手書き vs PC】結局勉強に役立つのはどっちだ?みたいな研究のお話

勉強をするときには,「メモを取った方が内容が頭に残りやすい!」っていうのはよく言われるところです.とはいえ,メモはPCで取るべきかそれとも手書きでとるべきか,みたいな問題ははっきりしていなかったりします.当ブログでも以下のようなエントリを書いたことがありました.


で,日本でも「パソコンでメモをするよりも手書きのほうが頭に残るんだぜ!」みたいな主張をする人がいるかと思います.この説の源は2014年の研究(R)にありまして,PCと手書きでメモを取った場合で後のクイズの正解率を比べたら,手書きのグループのほうが高い成績を残したんだそう.

この研究の影響力はすごくて,特にアメリカの教育業界においては,「勉強は手書きにさせるべし!」みたいな風潮が強まったとか.

そんな中新しい研究(R)では,上記実験の追試を行いまして,その結果,

  • 手書きでメモしてもPCでメモしても成績に変わりはなかった!


という結果が出てしまったんだそう.なんということでしょう.



これは,タフツ大学の研究で,以下のように,オリジナルに踏襲した形で実験が行われました.

  1. 142人の学部生を集める.
  2. 参加者には15分程度のTEDの動画を見てもらい,要点をメモするように指示.
  3. その際,参加者のうち74人には「ラップトップ」で,68人には「紙とペン」でメモを取ってもらう.
  4. 平均24分程度経過したのち(もちろんこの間復習はしていない),動画の内容に関するクイズに回答してもらう.
  5. クイズの結果とメモの内容を調べる.


その結果何がわかったかと言いますと,

  • ラップトップグループは,手書きグループに比してメモの総量が多く,講演者の言葉をそのままメモした量が多かった.
  • 概念ベースの問題,事実ベースの問題に関しても,ともにその成績に有意な差はみられなかった.
  • メモの量が多いほどクイズの成績は高く,講演者の言葉をそのままメモした量が多いほど成績は低い傾向がみられた


というわけで,オリジナルの実験における「概念ベースの問題では手書きのほうが成績が高い!」って点が否定されたわけですな.



さらに研究チームは過去に行われた類似の実験8件を選んでミニメタ分析も行ったんだそう.分析に含まれた実験のデザインを簡単に確認したおくと,

  • レクチャーを見たその日にクイズを行う.
  • ビデオレクチャーが素材となっている.
  • 対象が学部生である.


みたいなポイントから独立した8つの実験が分析に含まれたんだそう.

それでどんな結果が得られたかと言いますと,

  • 全体的に,手書きのほうがラップトップよりも有利だという統計的に優位な証拠は得られなかった.


だったそう.PCを使った方がメモの単語数は増えたものの,クイズの成績,特にオリジナルで主張されていた「概念的な問題に対しては,手書きのほうが有利!」を支持する結果は得られなかったらしい.

というわけで,少なくとも勉強してから30分とか短時間経過したのちのテスト,という観点からすると,別にPCでも手書きでもどっちでも同じ!という感じでしょうか.

それよりも大事なのは,

  • 言われたことをそのまま機械的に書き残すのではなくて,頭を使って内容を整理しつつ自分の言葉で書き残す

ってポイントでしょう.実際そのままメモした量が多いほど成績が低かった,という結果も出ていますしね.

ってことで,とりあえず現時点では,媒体は気にせず自分に合ったものでメモすればよし.ただし「自分の言葉でメモする」ってことを忘れるな!ってのが今日の教訓となりましょうか.

参考になれば幸いです.質問やコメントなどありましたらTwitterやコメント欄などでご連絡いただけると嬉しいです.

それではっ!

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