今月おもしろかった4冊の本【2022年5月編】

「今月読んで面白かった本」シリーズの2022年5月編です!今月は17冊の本を読みまして、なかでもよかった4冊をまとめてみます。

LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる

ダニエル・ピンク氏アダム・グラント先生など、そうそうたるメンツが絶賛していた一冊。

ザックリ言えば、「なぜ私たちは人の話を聞かないのか、それが私たちに何をもたらしているのか、そしてどうすればこの傾向を逆転させることができるのか」みたいな話です。コミュニケーション系の本ってどうしても「話し方」がメインで「聞き方」の方はサブ的な扱いをされがちなように感じますけど、本書は終始「リスニング」に特化した内容が500頁にわたって繰り広げられてます。

500ページといっても、CIAのエージェントからIKEAのトップセールスマンまで、ユーモラスなエピソードも豊富で、あっという間に読まされる感じでありました。

傾聴、傾聴!ってのは前から言われてることではありますけど、いくら傾聴を意識している人でも本書を読めばきっと「もっと聞かないとなー」って気持ちになるはず。耳が痛い話も多いかもしれませんが、現代において非常に重要な内容がかかれてるんじゃないかと思います。



コールド・リーディング: 人の心を一瞬でつかむ技術

2冊目もリスニング関連の本ですが、こちらは「サイキックでない人がコールド・リーディングを使って、あたかも超能力を持っているように見せかける方法について書いた本」で、占い師とかが無から情報を見抜いているように”見せる”テクニックが紹介されてます。

一例をあげると、「虹色の戦略」では以下のように相手の性格を診断します。

あなたはとても思いやりのある人で、いつも他人に与えてばかりですが、素直に振り返ってみれば、時として自分の中に利己的な傾向を見ることもあります。

いきなりこう言われると「超当てはまる!なんでわかるの!」って気持ちにもなりますが、冷静に考えてみれば両極の情報を述べてるだけなんで誰にでも当てはまって当然なわけですね。

こんな感じのリーディングのテクニックが大量に提示されているほか、自衛の策、恋愛・セールスへの応用とかにも言及されていて、結構多くの人に役立つ内容は多そうです。本書の内容をすべて身に着けられれば数か月待ちの占い師になることも難しくない気がします。



TED 驚異のプレゼン 人を惹きつけ、心を動かす9つの法則

『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』で知られる著者が、シェリル・サンドバーグ、ビル・ゲイツ、アンソニー・ロビンズ、スティーブン・ホーキングなどの500以上のTEDのプレゼン(のべ150時間以上)を分析し、TEDで大成功したプレゼンテーションに共通する9つの法則をまとめた本。

プレゼンの種類によっても使える部分は違ってくるでしょうが、具体例も豊富に紹介されてるので、自分のプレゼンで応用できる内容も多いのではないかと。



大学の条件: 大衆化と市場化の経済分析

いつの時代も教育論については議論が盛り上がるところですが、本書は東工大名誉教授の矢野先生が、経済原理を武器に客観的な証拠をもとに大学の意味、役割を考察した一冊。

「大学の市場化でどんな影響が出るのか?」「大学生が増えすぎると大学の価値は減っちゃうのか?」といった課題に興味のある方にはきっと役立つはず。

「ありそうもない抜本的な解決よりも、部分的でも漸次的なアプローチ」を優先しているのもいいところで、日本の教育界の関心の外にある世界を現実的に眺めてみたい方にはおすすめです。

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