学習

セルフコントロール能力は、訓練でどこまで鍛えられるか?というメタ分析の話。

セルフコントロール能力は、人生をよりよいものにするために非常に重要な要素として知られていて、セルフコントロール能力の高い人は、例えば、

  • 頭がいい!
  • 人間関係が良好!
  • 経済的にも安定している!
  • メンタルも安定している!

てな感じで、いいことだらけな影響が確認されているんですよね。

それは当然といえば当然で、セルフコントロール能力が高ければ、衝動とかにとらわれづらく、理性に従って、思考したうえでの行動を選ぶことができやすいのですからね。

そんだけいいことだらけということになれば、それは当然、多くの人がセルフコントロール能力を高めたいと思うわけで、研究者たちも例外ではなく、セルフコントロール能力を高める効果的な方法を模索してきました。

また、上のようなポジティブな特徴については、ある程度相互に相関がみられていたりすることから、ある特定の分野でのセルフコントロール能力を鍛えることによって、その他の分野でのセルフコントロール能力も鍛えられるのではないかということが考えられてきました。

例えば、勉強をしなければならない場面において、自分を律してゲームとか動画視聴とかの誘惑を断ち切って、机に向かえるようになることで、メンタルとか人間関係もよりよいものになるのではないかということです。

てなわけで、ドイツのザールランド大学によって、そのあたりのメタ分析が行われておりますのでメモ。(R)



当メタ分析では、33の研究、158の効果量が対象とされました。

その結果得られた主な結果は以下のようになりました。

  • 全体的なセルフコントロール能力の訓練の効果は、小から中程度(g=0.30(95%信頼区間は0.17から0.42))
  • セルフコントロールの強さよりも長さの方が改善していた。(それぞれg=0.60, 0.23)
  • 女性よりも男性の方が改善していた。
  • コントロール群の活動が、身体的活動の時より、非活動的なものの時のほうが大きな改善がみられた。(それぞれg=0.23, 0.43)
  • ある分野でのセルフコントロール能力の向上は、他の分野でのセルフコントロール能力も向上させていた。

ってことで、どんな訓練をしても多少はセルフコントロール能力は向上するかもしれなくて、訓練の種類によっても差があるということがわかりました。

また、訓練の内容は大きく5つに分類されていて、それぞれ効果量が高かった順に以下のようになっていました。

  • あらゆるタスクで利き手じゃない方の手を使う(g=0.42)
  • 限界までハンドグリップを握る(g=0.37)
  • 立っても座っても姿勢を正し続ける(g=0.23)
  • コンピュータを使用した抑制コントロール(g=0.21)
  • 食事の制限(g=-0.01)

ってことで、セルフコントロール能力は、訓練である程度向上させられること、体を動かす訓練のほうがより大きく改善することがわかりました。。

ここで、参照された研究は大体期間が2週間程度の介入であったので、それ以上訓練を続けることでそれ以上セルフコントロール能力が向上するかとかはまだはっきりしなかったりしますが、なるべく体を使ってちょっと意志力を使うような行動を一日の間に少しでも取り入れてみるのはいかがでしょうか。

例えばありがちですが、右利きの人が歯磨きを左手でやってみるとか工夫次第でいくらでも作り出せるでしょう。

歯磨きでの鍛えたセルフコントロール能力の向上が仕事であったり、人間関係であったりに波及するかもしれません。

瞑想なんかもおすすめです。

セルフコントロールの向上に関するメカニズムはまだはっきりしていなかったりしますが、やってみる価値は十分にあるでしょう。

参考になれば幸いです。それではまた。

<おすすめ本>

-学習
-, ,

© 2022 おくさんずラボ Powered by AFFINGER5