健康

コンブチャvs糖尿病、外向性vs傾聴力、政治家の暴言vs支持者

コンブチャ vs 糖尿病

糖尿病は死因の第9位にランクインしており、どうにか血糖値を下げらんないのか?ってところが世界中で模索されているわけですが、最近の研究では「コンブチャ」が血糖値の低下に効くんじゃね?って話になってて面白かったです。

こちらはフロンティア・イン・ニュートリションに掲載された、ジョージタウン大学などのクロスオーバー試験で、12人の2型糖尿病患者が対象。みんなにはコンブチャまたはプラセボを4週間毎日夕食時に飲んでもらって、スタート時と比べて空腹時の血糖値がどう変化したかをチェックしたんだそうな。もちろん、期間中の食事はいつも通りを維持するように指示してあります。

その結果、

  • コンブチャ茶を飲んだ場合、4週間後の平均空腹時血糖値はベースラインと比べて有意に低下した(164 vs. 116 mg/dL, p=0.035)
  • 一方、プラセボを飲んだ場合は有意な変化は見られなかった(162 vs. 141 mg/dL, p=0.078)。
  • アンケートでは、コンブチャ茶を飲んだ場合に全体的な健康状態が改善したと感じた人が多かった
  • また、コンブチャ茶の分析では、乳酸菌、酢酸菌、酵母などの微生物が約10 CFU/mLの割合で検出された。主な代謝物は乳酸と酢酸で、いずれも1%未満だった

だったそうで、サンプルサイズが小さいなどの限界はあるものの、コンブチャによって糖尿病患者の血糖値が30%も低下したみたい。これはかなりの効果じゃないでしょうか。

まあ因果関係やメカニズム的なところはまだまだ謎が多いですけど、マイクロバイオームやコンブチャに含まれるポリフェノールやカフェインが作用してる可能性が疑われててなるほどなーと。

特に大きな副作用もなさそうだし、血糖値が気になる方は試してみてもいいかもですな。

外向性 vs 傾聴力

「外向的な人ほど人の話を聞いてないと思われがち」みたいなちょっと意外な論文が出ておりました。

こちらはPersonality and Social Psychology Bullettin誌に掲載された研究で、「他人から聞き上手と評価される人の特徴」を外向性・内向性の観点から評価してます。詳細は省きますが、合計2,456人の参加者を対象に6つの実験を行った結果、以下のような結果を得られたらしい。

  • 外向的な人ほど、友人から話を聞いていないと評価される傾向があった
  • 温厚でポジティブだと思われている人は聞き上手だと評価される傾向があった(温厚さとポジティブはともに外向性の側面であるにもかかわらず)
  • 外向性と傾聴能力との関連は、外向的な人は自分の行動を修正するのが上手であるという認識と関連している可能性が示された

ってことで、ざっくり言えば、外向的な人は人間関係の中での演技が得意で、なんとなくその場に合わせた態度をとってるけど実際にはこちらの話を聞いていなくて、内心では自分が話したくてしょうがないんだ!と周りから認識されてるというわけですね。外向性と社交性が必ずしも同じように寄与するわけではないという点も面白い。。。

私は完全に内向人間ですけど、外向型の皆様はより一層傾聴を意識しといたほうがいいかもしれませんねー。

政治家の暴言 vs 支持者

政治家は時に(戦略として?)他人への暴言や非礼な態度をとることがありますが、それってどうなの?国民の支持率や関心を集める効果があるの?みたいなところを調べた研究が面白かったのでシェア。

こちらはSocial Psychological and Personality Science誌に掲載された論文で、縦断的アプローチと実験的アプローチによって政治家の"incivility(悪口や嘲笑、下品な言葉など、無礼・失礼な言葉を使うこと)"について探ったらしい。incivilityって言葉は初耳だ。。。

具体的にはまずドナルド・トランプとジョー・バイデンのSNSでの発言を機械学習プログラムにより分析して不作法なコメントをした後のフォロワーの動向をチェックしたところ、

  • トランプ氏のTwitterのフォロワーは2015年から2021年までに300万人から約8900万人に増加したが、彼が最も礼儀正しいツイートをした後の数日間に最も増加していた。一方、彼が特に失礼なツイートをしたときは、新規フォロワーの獲得率は著しく低かった
  • バイデン氏の場合は、2012年から2021年6月までにフォロワーが500万人から3200万人に増えたが、その増加率とツイートの失礼・無礼との関係はトランプ氏の場合と同様だった。ただし、バイデン氏が無礼な態度をとった場合のフォロワー増加率の減少割合はトランプ氏より大きく、これは国民がバイデン氏に対してより礼儀正しい態度を期待していたことに基因すると推測された

さらに合計2000人の参加者を対象に追加的な実験を行ったところ、

  • 所属政党に関係なく、非礼な発言をした政治家からもっと話を聞きたいと思う割合が有意に有意に低くなっていた!

ってことも分かったらしい。要するに、政治家が「言葉の手りゅう弾」を投げると確かに多くの人たちの気は引くかもだけど支持を集めるって点ではメリットはかなり小さいのでは?ってわけですね。研究チームも「政治家が影響力を持ち続けたいなら、もっと礼儀正しくふるまうべきだ」と結論付けてたりしますしね。

ただ、無礼は振る舞いはその発言者のみならず政治界全体のイメージを左右することで投票所に行く人数を減らしたりできるのかも?みたいな推測もされていて、それを狙って手りゅう弾を投げ続けているのかもって考えると・・・?

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