昨日に引き続いて,みんな大好き「マインドフルネス」についてのデータを見ていきたいと思いまーす.
瞑想で心血管系のリスクが下がるかも!?
ベイラー医科大学などの研究で,「瞑想によって心血管系のリスクが下がる!」っていうデータ(R)が出ておりました.
これは,2012年から2017年までの61,267人分のデータをもとにした観察研究で,瞑想をしている人としていない人とで心血管系のリスクの違いを調べたんだそう.
参加者のうち,何らかの瞑想をしていたのは5,851人(9.6%)で,年齢や性別,BMI,喫煙習慣,睡眠時間,抑うつレベルなどを調整した結果,以下のようなことがわかったらしい.
- 瞑想をしている人は,していない人に比べて,
- 高コレステロール血症のリスクが65%
- 高血圧症リスクが86%
- 糖尿病リスクが70%
- 脳卒中リスクが76%
- 冠動脈疾患リスクが51%
だったそうで,結構な違いが出たみたい.わお!
もちろん観察研究ですし,本当に瞑想のおかげなの?ってのはわかりません.
実際,瞑想をしている人のほうが年齢が若くて,BMIは低く,喫煙習慣もない傾向もみられてるんで,瞑想をやっている人のほうが食生活とか運動習慣とかに一層気を付けていることが影響していた,ということは十分考えられましょう.
もっとも,瞑想がメンタルにいいのはほぼ確実ですし,心血管系のリスクも下がってくれればいいなーくらいで実践していただくといいんじゃないでしょうか.
マインドフルネスのどの要素がパートナーとの関係に影響するの?
昨日も少し述べたように,マインドフルネス傾向が強い人ほど人間関係においてもいい関係を築きやすかったりします.それは恋愛関係や夫婦関係においても確認されているんですが,「いい人間関係のためには,一体マインドフルネスのどの要素が影響してるの?」ってポイントを調べたデータ(R)が出ておりまりました.
ひとえにマインドフルネスと言っても,「相手の話に意識をちゃんと向ける」とか「自分の中に沸き上がった感情を判断しない」とかいろいろ要素があるけどどれがパートナーの関係に影響ともたらしているのか?っていうことですな.
これはオーバーン大学の研究で,人種や経済レベルの異なる847組の異性カップル(平均年齢37歳)を集めて,2人の関係における以下のようなポイントを調べたらしい.
- 以下の3つのマインドフルネスの要素
- ノンリアクティビティ:自分の感情や思考に気づくけどそれに反応しないスキル
- 相手に対する注意:ほかのことに気をそらさず,目の前の相手とのやり取りに意識をきちんと向ける
- ノンジャッジング:中立的な視点を持つ事
- ストレスレベル
- 2人の関係の質
- 性的な満足度
それで,何がわかったかと言いますと,
- 男女双方のノンリアクティビティのレベルが高いほど,双方が2人の関係における質を高く評価した.
- 双方の相手への注意のレベルが高いほど,女性が性的満足度を高く評価する傾向がみられた.
- ノンジャッジングの要素は2人の関係の質や満足度との間で有意な関係性は見られなかった.
って感じだったそうな.
というわけで,パートナーとのいい関係を築くには,
- 自分の思考や感情を認識しつつ振り回されないこと
- 相手の話を意識してよく聞くこと
の2つを訓練,意識しておくといいかもしれないっすね.特に1つ目のポイントについてはボディスキャン瞑想とかが効果的な感じがします.
参考になれば幸いです.質問やコメントなどありましたらTwitterやコメント欄などでご連絡いただけると嬉しいです.
それではっ!