運動、していますか?運動が体にいいことは十分承知のことだと思います。健康のため、ダイエットのため、仕事や勉強の生産性を高めるため…いろんな理由からそれぞれ運動していることと思います。
でもどうせならより効果的な方法で運動したほうが継続しやすいと思いますし、なにより楽しいですよね。そこで今回は、ウエイトトレーニングとランニングやサイクリングのどちらがより健康的か、体重が落ちやすいかなどについてさくっと考えてみたいと思います。
ランニングやサイクリングは以前から、体脂肪は落ちるけれども筋肉も弱くなってしまうということが言われてきましたよね。それに対して筋トレは体脂肪も落ちるし、筋肉も増えるしでいいこと尽くしとか。最近では家の中で短時間でできて心肺機能まで高められるHIITも人気ですよね。
てことでどっちがどのくらいいいのか、RMRの観点から調査した研究をメモ。RMRというのは、resting metabolic rateの略で、休んでいるときにどのくらいカロリーを消費しているかを測る指標ですね。RMRは人のエネルギー消費の60-75%くらいを占めるといわれていたりします。
当論文は、1669の文献を集めたメタ分析で、そのうちの18はメタ分析だったそう。
内容は、有酸素運動とウエイトトレーニング、そしてその両方を組み合わせた運動のRMRを比較したというもの。
早速その結果を見てみると、
1.有酸素運動は、効果がみられなかった(MD: 81.65 kCal·day-1[95% CI: -57.81, 221.10], P = 0.25)
2.ウエイトトレーニングは、RMRが優位に増えていた(MD: 96.17 kCal·day-1[95% CI: 45.17, 147.16], P = 0.0002)。
3.その両方を組み合わせたチームにも効果は見られなかった(MD: 74.6 kCal·day-1[95% CI: -13.01, 161.33], P = 0.10)。
ってことで筋トレのほうがランニングとかよりもRMRが高い、つまり、普段のエネルギーの消費量が多いということですね。さらに別の研究では筋トレで消費カロリーも低下するということがわかっていたはずです。
筋トレの時間を少しずつとってみて、筋肉のサイズを大きくしつつ、筋トレ後の消費エネルギーを増やしてより健康を目指してみてはいかがでしょうか。
それではまた。
References
- Kristen MacKenzie-Shalders et al. 2020. "The effect of exercise interventions on resting metabolic rate: A systematic review and meta-analysis"