皆さん、猫は好きでしょうか?私は好きな動物、飼いたい動物No.1が猫なのであります。(諸事情で現在は飼えていないのですが…)
そんな私のように、猫好きな方の悩みといえばやはり猫となかなか仲良くなれないことではないでしょうか。ネットで調べれば、たくさんの猫と仲良くなる方法、コミュニケーションをとる方法などが見つかりますが、どうもうまくいかないこともしばしば。
そこで今回は猫と科学的に正しい方法で仲良くなる方法、コミュニケーションをとる方法をTasmin Humphreyさんらの新しい研究から紹介したいと思います。
当研究では2つの実験が行われておりまして、一つ目は、
- 14の家庭の合計21匹の猫とその猫たちの飼い主を対象に、猫たちがいつも生活している部屋において、飼い主と猫を1メートルほど離した位置に配置し、研究チームはビデオカメラでその様子を観察する。
- そして研究チームの合図で、飼い主は、猫と目があった状態で、目を細め、そしてゆっくりまばたきをする。その結果を飼い主が何もしていないときと比較する。
二つ目の実験では、
- 8つの家庭からの24匹の猫を対象に。一つ目の実験と異なるのは、猫と触れ合う人間側が、飼い主ではなく、全くその猫とかかわりを持ったことがない者だったことです。そして同様に目を細めてゆっくりまばたきをする。
- さらに手を差し伸べてみたときの反応もチェックする。
- その結果を何もしなかったときと比較する。
要するに、一つ目の実験では、いつも通りの慣れ親しんだ環境において、飼い主が薄目をしてゆっくりまばたきをすれば猫といい関係が築けるのではないかと考えたわけですね。確かに猫はリラックスしているとき、目を細めているイメージがありますもんね。それを同じように行動すれば、仲良くなれるのではないかと考えたということです。
そして二つ目の実験では、それを全くの見ず知らずの人ではどのような効果があるのかを確認したわけです。
その結果は、
実験1では、飼い主が薄目でゆっくりまばたきをすると、何もしなかったときに比べて猫もゆっくりまばたきをする確率がかなり高かった(実験群 M = 0.06 ± 0.07, コントロール群 M = 0.03 ± 0.03, z = − 2.64, p = 0.017)。
実験2では、実験1と同様に猫がゆっくりまばたきをする確率が高かった(実験群 M = 5.33 ± 6.10, コントロール群 M = 1.94 ± 1.77, z = 2.92, p = 0.007)だけでなく、その後に手を差し伸べたら近寄ってくる確率も高かった(実験群 M = 2.78 ± 0.43, コントロール群 M = 2.39 ± 0.70)。
と、いうことで、飼い主だけではなくて、見知らぬ人であっても、猫は、ゆっくりまばたきをする人に対して反応を示してくれるし警戒心を解いてくれるかもしれないのですな。つまり、飼い猫だけでなくて、例えば、友人宅の猫とか、野良ネコでもなついてくれる可能性が高まるかもしれないということです。もしかしたら飼い主よりもなついてしまうかもしれません。(笑)
この結果について研究者もこのようにコメントしております。
これは、人と猫との間のコミュニケーションにおいてゆっくりまばたきをすることの役割を調査する最初の研究である。(中略)これは猫とのきずなを高めるいい方法だ。目を薄め、数秒かけて目を閉じれば、猫たちと一種の会話を始められるだろう。
猫は意外と(?)犬よりも愛着が深いかもしれないという研究がありますし、実は仲良くなる可能性はまだまだあるのだろうと思いました。
また、猫との触れ合いは、ストレスを軽減することがわかっていますし、最近は家にいる時間が長い人もいるかと思いますので、猫とのきずなを深めてみるのもいいかもしれません。
今回は初のブログで初の投稿をしてみました。明日の生活で役に立つかもしれないし、人生の今後で役に立つかもしれない科学的知識をさくっと紹介していければと考えております。
よろしければたまに見に来てください。
私は今猫と生活しておりませんので実際には試してみることはできませんでしたが、実際にやってみたお話とか聞かせてください。twitterアカウントもすぐ開設する予定であります。
それでは。
References
- Tasmin Humphrey et al. 2020. "The role of cat eye narrowing movements in cat–human communication"