「健康のためには野菜や果物が超大事!」ってのは常識.でも実際,「野菜や果物をどのくらい食べれば病気のリスクがどれほど下がるのか」,「特に効果的な種類の野菜果物はあるのか」,みたいなポイントは意外と見落とされがち.
「とにかく野菜や果物をいっぱい食べよう!」みたいに漠然と考えてしまって,具体的に数字で把握することは少なかったりするんですよね.ここら辺のポイントを押さえておけば,最低限自分がとるべき野菜の種類や量がわかって,病気のリスクを最低限に抑えることができましょう.
で,ノルウェー科学技術大学などのメタ分析(R)では,95件の研究をまとめて,「野菜や果物と病気,死亡リスクとの関係」に関するポイントを徹底的に調べてくれたおりました.
その結果をざっとまとめると,
- 一日の野菜,果物の摂取量が200g増えるごとに…
- 冠状動脈性心疾患リスクが8-16%減少
- 脳卒中リスクが13-18%減少
- 心血管系の病気のリスクが8-13%減少
- 全体的なガンのリスクが3-4%減少
- 総死亡リスクが10-15%減少
みたいな感じ.200gでも結構全体的にリスクが減少するのはうれしいですね.さらに,
- がんリスクが一番低かったのは,一日600gとった場合
- 心臓,血管の病気,総死亡リスクが一番低かったのは,一日800g摂取した場合
だったそう.これを見る限り,とりあえず一日800g(10サービングくらい)を目標にしておくといいかもしれないっすね.ちなみに国の推奨する一日の摂取量は野菜が350g,果物が200gくらいだったと思うので,それだと病気のリスクを最大限減らすという点では不足しちゃいますね.日本人の平均的な摂取量はこの推奨量も超えていなかったと思うので,ある程度意識的に増やしていく必要がありそうです.
で,じゃあ何を優先的に食べればいいかという点ですが,このメタ分析によれば,
- 心血管疾患,総死亡リスクの低下と相関がみられたのは,
- リンゴやナシ
- シトラス系のフルーツ
- 青葉菜類
- アブラナ科野菜
- がんリスクの低下と相関がみられたのは,
- 緑黄色野菜
- アブラナ科野菜
だったそう.ということで,以上をまとめると,
- 200g(2.5サービング)でも十分意味のある効果がありそう!
- まずは自分が心配なポイントをカバーする野菜,果物から摂取量を増やしていく!
- 目標は一日8~10サービング!
ってことで,参考になれば幸いです.
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それではっ!
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