私自身は大丈夫なんですが,花粉症に悩む知人などを見ているとかなり辛そうだなーと思うこの頃.
ご存じの通り,花粉症をは花粉を吸い込むことで起きるアレルギー性鼻炎の一つ.といっても原因はいろんなものがありまして,例えば,
- 遺伝的なアレルギー
- 食生活
- 睡眠不足
- ストレス
- 排気ガス
などがかかわっているといわれているんで,まずは「ちゃんと専門のお医者様に見てもらおうね!」ってのが大前提.そのうえで今日は食事の面で対処できそうな点についてまとめてみようかと.
1.シトラス系のくだもの
有名すぎる通り,ビタミンCが豊富に含まれているやつですね.例えば,
- オレンジ
- レモン
- グレープフルーツ
- キウイ
- ゆず
- ポンカン
- ライム
などいろいろあります.ざっくりとデータを見てみると,アレルギー性の呼吸器系,皮膚系の症状を持つヒトを対象にした2018年の長期の観察研究(R)なんかでは,
- 一日7.5gのビタミンCを摂取したところ,93%の人の掻痒症(皮膚のかゆみ)が改善した.
- 96.2%の人の鼻炎が改善した.
- 100%の人の不眠が改善した.
みたいなことが確認されています.7.5gというと,みかん1個でビタミンC25mgくらいなんで,相当多いですが,100mgくらいをまずは目指して食べていただけるといいんじゃないかと.
2.トマト
リコピンが有名なやつですね.トマト中のリコピンの抗酸化作用によってアレルギー性の炎症が抑制されると考えられていたりするんですよ.
2017年のメタ分析(R)では,一日2~4サービングのトマトを食べたグループは喘息の症状とかが改善したとか.
ちなみにトマトは生よりも調理したほうがリコピンの量が増えたりするので,お好きな形で食べていただけるといいでしょう.
3.ジンジャー
こちらもその抗炎症作用が花粉症の症状を押さえてくれることが期待されます.アレルギー性の鼻炎を持つヒトを対象にした2020年のRCT(R)によると,
- 一日500mgのジンジャーを3-6週間摂取したグループは,全体的に鼻炎の症状が緩和した.
- 主観的な生活の質が向上した.
- もっとも,眠気,疲労感,めまい,便秘といった副作用が確認された.
といったことが確認されています.ジンジャーの成分が抗ヒスタミン剤としての役割を果たして体内のアレルギー反応を抑制していると想定されていたりします.
もっとも上記の通り,副作用もいくらか確認されてますんで,ほどほどにってことで.ちなみに私はパウダーを適当にかけて使っています.
4.ターメリック
ウコンの根茎を乾燥したもので,カレー粉とか香料に入ってるやつっすね.これも一応ジンジャーの一種だったりするんですが,独自での実験が多かったりするんで,別枠とさせていただきます.代表的なターメリックとしてはがん予防の効果も期待されているクルクミンがあります.
例えばアレルギー性の鼻炎を持つヒトを対象にしてクルクミンの効果を調べた2016年のRCT(R)では,
- クルクミンを摂取したグループは,くしゃみや鼻水といった鼻炎の症状を緩和した.
- 鼻詰まりの症状が緩和した.
- 多様な免疫調節の機能の改善が確認された.
みたいな感じで,ターメリックの抗炎症作用,抗酸化作用が鼻炎の症状の改善にいい感じに影響してくれそうです.
摂取量の目安としては,JECFAなんかは一日体重1キロ当たり1.4mgのクルクミンの摂取を推奨していたりしますので,参考までに.クルクミンをサプリでとるならこちらがおすすめ.
5.玉ねぎ
こちらも近年研究が進んできている話.玉ねぎ中のフラボノイドが抗ヒスタミン剤として機能すると期待されていたりします.例えば2019年のマウス実験(R)では,
- 玉ねぎの成分を摂取したマウスは,アレルギー性鼻炎の症状,アレルギー性の炎症の症状が緩和した.
- IgE, サイトカインのレベルが改善した.
- 鼻の粘膜の抗酸菌湿潤レベルが改善した.
みたいな感じ.ヒトにどれだけ当てはまるかははっきりしませんが,十分可能性はあるでしょう.
まとめ
そんなわけで,食事の面からの花粉症対策を簡単にまとめてみました.個人的には,とりあえず果物とトマトなんかはお勧めです.
花粉症持ちの方はそれぞれの時期に大変かとは思いますが,生活リズムを整えて,やれることをやっておくのがよさげです.
参考になれば幸いです.質問やコメントなどありましたらTwitterなどでご連絡いただけると嬉しいです.
それではっ!
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