最近ではあらゆるところでマインドフルネスが取り上げられていて、耳タコになってきた人も多いかもしれませんが、今度はマインドフルネスで「がん患者のメンタルが改善する!」ってメタ分析が出てたので(R)、簡単に内容を押さえておくといいかもしれません。
これは、「がん患者の不安感がマインドフルネスで減るのか?」という問題をしらべたもので、28のRCTからをまとめたものになっていて、トータルで3053人の大人のがん患者が対象になっています。
その結果を超簡単にまとめると以下のようです。
- 全体的に、マインドフルネスの介入によって、短期間の不安感の減少と相関していた(SMD=-0.51)。
- 中期間でも同様に、不安感の減少と相関していた(SMD=-0.43)。
- 長期間の不安感に関しては、相関がみられなかった(SMD=-0.02)。
- マインドフルネスの介入により、短期的、中期的なうつ症状の改善と相関していた。
- 同様に、短期、中期的に、健康に関連したQOLの向上との相関がみられた。
ここでいう短期、中期、長期というのは、それぞれ、介入後1か月以内、6か月以内、12か月以内を表しています。
ということで、今回も「マインドフルネスすごい」みたいな結果になっていました。また、長期では効果がないのかと言われれば必ずしもそうとは言えません。短期、中期の試験に比べて含まれていた試験の数自体少なかったりしますし。
最近は海外とかでがん患者の治療に当たって、マインドフルネスの介入が行われていたりするらしいですが、やっぱり効果はあるみたいですね。
マインドフルネスによる痛みの改善とかは複数の研究で示されていますから、今後はがんだけでなく、多くの病気の治療とかにもどんどん導入されていくのでしょうか。
参考になれば幸いです。それではまた。
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