人間関係

親が子供と一緒に遊んであげることの大きな恩恵とは。

子供に対する誹謗中傷、虐待のニュースは後を絶たないどころか近年増加の一途をたどっているような印象を受けます。親が子供の成長、成功のためにしてあげられることは科学的には多くないといわれていますが、虐待や誹謗中傷のような行為は、子供の将来へのネガティブな影響は、大きく残ることでしょうし、現に自閉症のような症状に陥る子供も少なくありません。


もっとも、だからといって子供にはかかわりを持たないのがよいのかといわれればそうではないでしょう。そこで、簡単に親が子供と一緒に遊ぶことのメリットについて考えてみることにします。


例えば、287組の親子を対象にしたブリガム・ヤング大学の研究によると、子供がゲームに費やす時間は、引きこもりがちになったり、攻撃的な態度をとりやすくなったり、向社会性の低い行動をとるようになったりと、ネガティブな要素との関連がみられました。一方で、女の子が両親と一緒にビデオゲームをプレイすると、それらのネガティブな影響が軽減されることがわかっています。


ビデオゲームは、予測不能な状況で、プレイヤーが息を合わせて障害に立ち向かわなければならないようなものとして作られていることが多く、ニューロンレベルでのミラーリングが発生し、それによって、多くは言葉を交わさなくとも、互いの共感が高まるのでしょう。また、マルチプレイにおいては、それがゲーム内において協力的な関係であっても、バトルゲームのような敵対するような関係にあっても、ミラーリングの現象は確認されています。そしてそれによって、子供は、自分と他者とのつながりを無意識に認識することができて、ネガティブな影響を軽減することができると考えられるわけです。


同大学の647の家族を対象にした別の研究では、家族の余暇の活動に父親が参加すると家族や、親子の連帯感が向上することがわかっています。また、他の研究では、自閉症の子供と一緒に家族がビデオゲームをプレイすると、その子供の社会的知性の向上、他者との交流の改善がみられることもわかっています。


  

ということで、親が子供と一緒に遊ぶことは子供にとって、大きなメリットがあるのです。子供のネガティブな態度を防止するだけでなく、親子の連帯感を高めることができれば、困ったときには親が手を差し伸べてくれるという安心感を得ることができることから、積極的に新しいことやチャレンジングなことに現実世界においても挑戦していくことができるようになるかもしれません。


大人もそうですが、子供は特に、失敗を通して多くのことを学んでいくものです。ビデオゲームの中では一般に失敗を恐れず、というかむしろ多少失敗することは前提として、どんどんチャレンジしていくことができるように設計されています。ゲームに熱中できる子供は、現実世界でも失敗してもやり直せる、ほかの道がある、困ったときにはゲームでアイテムを用いることができるように手を差し伸べてくれる人がいる、ということを認識できれば、現実世界でも輝けるはずなのです。


現実世界での子供の道を開く第一歩となるのが、「親が子供と遊ぶこと」というシンプルなことなのです。ゲームは決して子供だけのものではなく、ゲーム開発者は、多くのデータ等に基づいて人間がついはまってしまうような構造を戦略的に作り出しており、大人も十分に楽しめるものです。ですから、子供と一緒に遊んであげる、というスタンスではなくて、自分もゲームを思いっきり楽しむという心意気で一度プレイしてみるといいと思います。子供と息を合わせようと意識しなくても、自然とゲームにのめりこんでいれば、一緒にプレイしているプレイヤーとは脳内の神経のミラーリングが発生することがわかっており、親がゲームに子供と一緒にのめりこめば、それだけで子供との結びつきを強めることができるのです。


また、ゲームは使い方次第で人間の大きな成長に寄与することがわかっているので、ゲーム自体を頭ごなしに否定して、ゲームをとりあげる、というような行為は決してしないで上げてください。


 

最近では、勤務形態にも変化が訪れていて、家族と触れ合う時間が増えている人も多いかもしれません。一日少しの時間でも、休日だけでも、子供や家族と触れ合う時間を大切にしてあげてください。


それではまた。

references

  1. Sarah M. Coyne et al (2011), "Game On… Girls: Associations Between Co-playing Video Games and Adolescent Behavioral and Family Outcomes"
  2. Lydia Buswell et al (2012), "The Relationship Between Father Involvement in Family Leisure and Family Functioning: The Importance of Daily Family Leisure"

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