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ベストな昼寝の時間、顔の魅力は行動で決まる、SNSでフロー体験

昼寝は何分がベスト?

「昼寝をするなら何分くらいがいいんだろう?」みたいな研究が出ておりました。昼寝は、睡眠負債の軽減やリフレッシュのほか、記憶力や注意力、想像力の向上に役立つことが知られてますけど、睡眠中の脳の働きは睡眠のステージによって違ってたりもしますから、「何分寝るか?」ってのはなかなか判断が難しいんですよね。

この研究では、20-35歳の健康な成人を対象に、3つの異なる昼寝条件(10分間、30分間、90分間)を試してもらってまして、それぞれの条件でみんなには午後3時から昼寝をとってもらい、その後の記憶力、気分、処理速度、警戒心を評価したらしい。また、昼寝時の脳波データを収集し、睡眠パラメータとこれらの指標との関連性を調べたんだとか。

その結果、

  • 10分間の昼寝は記憶力の向上、気分の向上、処理速度の向上、警戒心の向上と関連していた
  • 一方、30分間の昼寝では、これらの効果は一部限定的であり、90分間の昼寝ではさらに限定的だった
  • また、昼寝の時間が長くなるほど、起床時に眠気やだるさを感じがちだった

だったそう。また、脳波データからは、

  • 10分間の昼寝では、N1と呼ばれる浅い睡眠ステージが主に観察された(この段階では、記憶力や気分、処理速度、警戒心に良い影響があることが報告されている)
  • 一方、30分間の昼寝では、より深い睡眠段階であるN2に達することが多く、90分間の昼寝ではさらに深いN3(デルタ波が支配的な徐波睡眠)に達することもあった

って感じだったらしい。30分とか90分の昼寝で見られた深い睡眠段階は、リラックスとか記憶の固定化とかに役立つとされてますけど、起床時の眠気やだるさって点を考えると昼寝としてはいまいちかも?ってわけですね。

まあもちろん個人差もあるだろうし、状況によっては、より長い昼寝が必要な場合もあるはず。例えば、多少その後の眠気があるとしても、どうしても記憶を定着させたい!って場合なんかは、30分間以上の昼寝が適切かもしれない、みたいな感じっすね。

とはいえ、いろいろ考えるのが面倒な場合にはとりあえず「昼寝は10分!」ってしとくのが一番効率的かもなーってとこで。

顔の魅力は行動で決まる?

顔の魅力というとあとからどうこうできそうもない気がしますが、最近の研究では「その人に対する印象は顔の魅力すら左右するぞ!」みたいな内容になってて面白いです。同じ顔でも性格や普段どんな行動をとっているかによって魅力度が変わってくるかもよ?って話ですね。"What is good is beautiful effect "なんて言葉もある通り、「いい顔」はモテだけでなく、昇進や選挙とかいろんな状況でもいい方向に働いてくれますから、できるんなら「魅力的な顔」に映っておいた方がいいでしょうな。

この研究ではいくつかの実験が行われているのですが、ざっくり言うと、被験者に対して他人の顔の写真を見せ、それぞれの顔の魅力を評価してもらうんだけど、同じ顔の写真に対して、その人物の良い行いや悪い行いのストーリーを提示したらその人の顔の魅力に対する評価がどう変化するんだろう?みたいなことをしてます。

その結果は、

  • その人の誠実性を示すストーリーが紹介された顔は、顔の魅力が高く評価される傾向にあった
  • また、誠実な人物は、より知的、野心的でない、社交的、好感が持てるという評価も得られた
  • この効果は、参加者の性別、写真に写っている人物の性別、写真に写っている人物が着ている服の魅力に関係なく見られた
  • さらに、攻撃性を示すストーリーが紹介された顔に対する魅力評価は、事前の評価よりも低くなる傾向が見られた(悪い行いをしてる人だと聞かされると、デフォルトより顔の魅力を著しく低下させる可能性がある)。ただし、女性の場合は、攻撃的と表現しても、その人の顔の魅力度を下げることはなかった

って感じだったらしい。顔の魅力は「身体的」であるととらえられがちだけど実際には他人の行動だったり人格だったりを含めて顔の魅力を判断しているんだよーってわけですね。

そう考えると、自分自身の顔の魅力を向上させる方法としては美容的な外見に関する要素だけでなく、誠実な行動を増やす、みたいなアプローチも十分ありかなのかもしれないっすね。

InstagramやTikTokのフロー体験

InstagramやTikTokはここ数年で特に人気のあるSNSで、人と比べちゃうせいでメンタルが病む!って研究もあれば、逆に人との繋がりの感覚を抱けるおかげでメンタルが安定する!なんて研究もあって、善悪を明確に決めちゃうのはなかなか難しいよなぁと思うわけです。

そんななかで、最近出てた研究では、「InstagramやTikTokを使用中のフロー状態がメンタルの健康に関連するんじゃない?」みたいな話になってて面白かったです。

フロー状態ってのは、ある活動に夢中になって、他のことが気にならなくなる状態のことで、集中力、好奇心、楽しさ、没入感、時間感覚の喪失などの次元から構成されますな(詳しく学びたい方にはこちらがおすすめ)。

この研究では成人のInstagram(n = 195, 平均年齢 = 38歳)やTikTokのユーザー(n = 225, 平均年齢 = 37歳)を対象にアンケート調査を行って、SNSの使用状況のほかうつ病や不安などの心理的指標を測定したらしい。

その結果をまとめるとこんな感じになります。

  • TikTokユーザーはInstagramユーザーよりも全体的なフロー状態のレベルが高く、「楽しさ」と「時間感覚の喪失」の次元でも高いレベルを示した
  • さらに、「没入感」(ソーシャルメディアが作り出す世界に浸ること)という次元は、InstagramとTikTokの両方のユーザーにおいて、ソーシャルメディア中毒、マインドワンダリング、FOMO、不安・抑うつと正の相関を示した

要するに、これは、InstagramやTikTokは、ユーザーにとって日常の悩みから逃れるための手軽な手段かもしれないけど、それは最適なコーピング戦略ではないかもしれないよーってわけですね。

ちなみに、フロー状態はポジティブ感情や自己肯定感の向上のようなポジティブな経験の文脈で耳にすることが多いかもですけど、実はネガティブな結果をもたらす可能性も以前から報告されてたりします。例えば、フロー状態に陥ってしまうと、自己管理能力が低下したり、現実逃避したり、依存性が高まったりみたいなところですね。

まあもちろん、能動的/受動的な使用法の違いとかによっても影響は違ってくるんでしょうが、とりあえず「Instagramを見てると周りが完全に気にならなくなる」「TikTokの中の世界が現実よりもリアルに感じる」みたいな感覚を抱いているようならちょっと使い方を見直してみるとよいかもよーということで。

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