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ゲームをすれば明晰夢を見やすくなり、悪夢をコントロールできるようになるかもしれないという話。

明晰夢とは?

まず、明晰夢とは何かを確認しておくと、夢だとわかっていながら見る夢のことを言います。そしてその夢の中では、自分で状況をある程度好きにコントロールできたりします。明晰夢を自在に見ることができれば、ある意味、好きな夢を自在に見ることができるといえるかもしれません。



そのメカニズムはまだはっきりしていない面が多いですが、前頭葉が半覚醒状態にあることが原因と考えられていたりします。


明晰夢が発生する条件もはっきりしていないため、確実に明晰夢を見る方法はありませんが、個人の体験談等によると、夢日記をつけるとか、二度寝をした時には見やすいというようなことが言われています。


また、深層心理を知るための手がかりにあるかもしれないという考えから、その方面での研究もおこなわれていたりします。


ゲームをすれば明晰夢を見られるようになる?

マキュアン大学の研究によれば、電子メディア(携帯、テレビ、ゲームなど)に、日中、よく触れている人は、明晰夢をよく見ることがわかっており、特にビデオゲームをプレイしていた人はもっとも明晰夢を見る傾向が確認されています。


さらに、彼らは夢の内容を自分でコントロールできると答えており、悪夢の進行を自分で止めることができると語っています。そしてまるでゲームのように、その状況を楽しんでいるといいます。


この現象に対して研究者は、

この研究は、日中に、電子機器を通じてバーチャルリアリティにさらされることが、夢を変えられるものとし、夢だと自覚できるようになり、夢をコントロールできるようになることと関係があることを示唆している。

といっていて、ゲーム等においてプレイヤーが、思うがままに状況を操作する感覚をつかむことによって、夢においても、まるでゲームのように操れるようになるかもしれないということが考えられるわけです。


たしかにRPGとかを考えてみると、自分の分身のような主人公が敵とバトルしたりするように、困難を乗り越えていくという感じの状況は、夢でも似たようなものみたいな気はします。



一般的なゲームに対する認識はいまだ、娯楽の域を出ないように思いますが、ゲームをすることによって単に喜びとかのポジティブな影響のみならず、不安や怒りといったネガティブな感情のコントロールや、社交性や共感力を高めたり、病気の回復の促進等も主張されていたりと、さまざなポジティブな効果が示唆されています。


近年では、ビジネスに対して「ゲーム」を取り入れることによって生産性をあげたり、成果をあげようという試みがありますが、一般の日常生活においても十分応用可能だと思います。


ゲームに対する向き合い方を他の日常における行動や目的にも応用することで、ポジティブな影響を得ることができるようになる可能性は十分考えられます。例えば、一般的につらいとされている受験勉強において、ゲームの精神をうまく取り入れれば、勉強をクエストの一環ととらえて積極的に机に向かえるようになるかもしれません。



話を夢に戻すと、悪夢によって、睡眠の質が低下すればあらゆる方面での弊害が予想されます。


ゲームのし過ぎによって、睡眠時間が削られてしまったりすれば元も子もないでしょうが、目的を明らかにして、自制しながらゲームをしてみると、悪夢をコントロールできるようになって、その弊害を最小限にして、日常生活も明るくする手掛かりになるかもしれません。


参考になれば幸いです。それではまた。

References

  1. Jayne Gackenbach, 2009, "Electronic Media and Lucid-Control Dreams: Morning After Reports"
  2. Jayne Gackenbach, 2006, "Video Game Play and Lucid Dreams: Implications for the Development of Consciousness"

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