食事

イチゴってどのくらい効果的なアンチエイジングフードなの?を調べたレビューのお話

ベリー類は,ポリフェノールは多いし,低カロリーだし,食物繊維は豊富だし,ってことでいいことだらけ.アンチエイジングに効く!っていうデータもたくさんあります.私自身も冷凍のベリーミックスを毎日のように食べていたりします.



そんなところで今回のレビュー(R)では,「イチゴでどのくらい健康になれる?」みたいな点を調べてくれておりました.まず,イチゴに含まれる有名どころの成分を確認しておくと,

  • ポリフェノール
  • ビタミン
  • ミネラル
  • フラボノイド
  • フェノール
  • アントシアニン



なんかがあります.これらが複合的に作用して,人体にポジティブな影響を及ぼしてくれると考えられているんですよね.で,話を戻して,今回のレビューでは,過去に行われたイチゴに関する研究から,

  • 炎症に効くの?
  • 心血管系の病気に効くの?
  • メタボに効くの?
  • がんに効くの?
  • 脳に効くの?

って問題に取り組んだマウス実験から大規模な観察研究まで様々な研究をまとめてくれておりました.





イチゴが炎症に効くのか?問題

ってことで,本論の内容をポイントごとに見ていきましょう.まずは「イチゴって炎症に効くの?」って問題からですが,これについては,


  • フリーズドライのストロベリーパウダーを含むサプリを24週間にわたって食べさせたマウス実験では,肥満のマウスの血中のグルコース濃度が改善された.健康体のマウスの全身の炎症や,炎症に由来する機能障害が改善した

  • 過体重のヒトを対象にした実験では,ストロベリーパウダーを食べたグループでは,食後のCRPやIL-6のレベルが下がっていた(つまり,炎症のレベルが低下していた).また,食後のインスリン感受性も改善していた

  • 健康な肥満のヒトを対象にした実験では,3週間にわたりストロベリーパウダーを食べてもらったところ,コントロール群に比べて炎症マーカーに有意差はなかったが,コレステロールの濃度が低下,HDLコレステロールの粒子の大きさが小さくなっていた



みたいなことがあげられています.ベリー類全般そうですが,抗炎症性の高さがうかがえます.でも,ブルーベリーとかには敵わないかなーって印象も受けます.もっとも,イチゴのメリットは他の側面でいろいろみられてますんで,「炎症レベルも下がるといいなー」くらいの認識がいいのかもしれません.


イチゴが心血管系に効くのか?問題

続いては「イチゴが心血管系に効くのか?」って論点でして,これについては,

  • 健康な成人を対象に1か月にわたって新鮮なイチゴを食べてもらった研究では,血中の総コレステロール値,LDL値,トリアシルグリセロール値が低下していた.

  • 93,600人の健康な女性を対象にした研究では,10年間にわたってアントシアニン(イチゴとかブルーベリーに含まれているやつ)を多く食べている人ほど心筋梗塞のリスクが小さかった

  • 500gのイチゴを16日間食べてもらった実験では,血中の抗酸化能力,ビタミンCの濃度が向上していた

  • 87,242人の女性を対象にして14年間追跡した実験では,アントシアニンなど,イチゴに多く含まれている成分を多く摂取しているほど,血管拡張作用が改善しており,高血圧のリスクが低かった

だったそう.この辺は結構一貫した結果がみられていていい感じなんじゃないでしょうか.やっぱりブルーベリーのほうが効果大きいかも?という印象もありますが,イチゴは血管に十分ポジティブな効果をもたらしてくれそうです.


イチゴがメタボに効くか?問題

次は「イチゴがメタボに効くか?」ってポイントでして,上の項目でもコレステロールやら何やらと出てきていたので,ポジティブな効果を期待できそうです.具体的に見てみると,

  • メタボのヒトにフリーズドライのイチゴを8週間食べてもらった実験では,総コレステロール値,LDLコレステロール値,血中のマロンジアルデヒド,LDLの小粒子や付着分子減少した.

  • 健康な成人を対象にしてイチゴを含むベリーのピューレを食べてもらった実験では,血中のインスリン濃度の低下,GLP-1レベルの改善,グリセミック・プロファイルの向上がみられた.

  • 健康な女性を対象にベリーのピューレを食べてもらった実験では,食後のインスリン感受性の改善していた.


てなことがあげられておりました.イチゴを食べることで食後のインスリン感受性の改善などによって,糖尿病やらメタボやらの予防につながりそうな感じがしますね.


イチゴががんに効くか?問題

次はイチゴとがんの関係についてみていくこととします.これについては,

  • 490,802人を対象に,イチゴを含むジュースを12か月にわたって飲んでもらった実験では,食道の扁平上皮癌,頭や首のがんのリスクが低かった

  • 20週間にわたってイチゴを食べてもらった実験では,結腸癌腫瘍の進行を阻害し,ニトロチロシンの生成量が減少した.

  • 肺がんを患うマウスを対象に,7か月イチゴを与えた実験では,体重の減少,遺伝子の異常,肝臓の老化,肺の気腫,腺腫を抑制した.


みたいなことがあげられていて,ほかにも,乳がんや,骨肉腫への効用もあげられておりました.現在,日本人男性の2人に1人,女性の3人に1人が何らかのがんになるといわれる我々にとっては非常に有益な情報ではないでしょうか.


イチゴが神経疾患に効くか?問題

最後は,「イチゴが神経障害に効くの?」っていうポイントでして,こちらについては,以下のようなデータがあげられていました.

  • 高齢女性を対象に長期間,イチゴを食べていた人は,認知機能の低下の速度が遅かった

  • フィセチン(フラボノールの一種)を与えたマウス実験では,ハンチントン病のリスクが低下した.



みたいなことがあげられていました.脳を元気にキープするうえでもポジティブな効果をもたらしてくれそうです.


まとめ

というわけで,このレビューを振り返ると,やっぱり,「イチゴはいろんな面で体にいい!」ということがわかりました.イチゴ(ベリー類全般ですが)の持つ抗酸化作用や抗炎症作用,抗高血圧作用なんかがいろんな面でポジティブな効果をもたらしてくれているのでしょうな.

てことで,いろんな面での病気の予防,アンチエイジングの一環として,ベリー類,イチゴを毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか.もちろん持病のある方はお医者様と相談することはお忘れなく.

私もこれまで同様おいしくベリーをいただいていこーとか思っております.

参考になれば幸いです.それではまた.

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