目標達成

同じ時間があっという間に感じることもあれば永遠に感じることもあるのはなんでですか?

私たち人間は、毎日限られた時間の中で、たくさんのタスクをこなさなければならないわけです。仕事を終わらせるにも、用事を済ませるにも、大切な人と過ごすにも、時間を有効に使うためには、「タイムマネジメント」が欠かせない日々。しかし、1時間があっという間に過ぎてしまうこともあれば、永遠に感じるような体験をしたことだってあるはず。最近の研究によると、この現象は「未来境界タスク」という概念で説明することができるんだとか。

”When an Hour Feels Shorter: Future Boundary Tasks Alter Consumption by Contracting Time”と題されたこの研究は、「未来境界タスク」、つまり未来の特定の時間に開始または終了するように予定されているタスクによって、私たちの時間に対する認識がどのように影響されるかを調査しています。具体的には、午後2時に始まる会議や、午後9時に終わるテレビ番組、みたいな感じっすね。

研究チームは、「未来境界タスクは時間の認識を変えることができる」という仮説を検証するため、4つの実験を行っております。最初の実験では、参加者に時間を意識しながらコンピューターでタスクを完了するようお願いしてます。で、この際参加者の半数にだけ、このタスクの後に未来境界タスクに取り組んでもらうことを伝えたんだとか。その結果、次のタスクを与えられた参加者は、与えられなかった参加者に比べて、実際には同じ時間同じタスクをこなしたにもかかわらず、最初のタスクにかかった時間が短かったと感じていたらしい。

2つ目の実験では、未来境界タスクの長さを変化させることで、この効果をさらに探ってます。大体の実験の内容は1つ目と同じですが、ここでは次の課題長さが10分または30分のどちらかに振ってあります。その結果、30分の課題を与えられた参加者は、10分の課題を与えられた参加者よりも、最初のタスクにかかった時間がさらに短く感じられたことがわかったそう。つまり、次に控えている課題が長ければ長いほど、時間に対する認識が大きく変化するってわけですね。

3つ目の実験では、未来境界タスクが時間認知に及ぼす影響について、「動機付け」の役割を検討してます。こちらも大体の実験デザインは同じですが、この実験では最初のタスクを早く完了するインセンティブも与えられてます。その結果、未来タスクとインセンティブを与えられた参加者は、未来タスクだけを与えられた参加者に比べて、最初のタスクにかかった時間がさらに短く感じられることがわかりましたらしい。要するに、動機づけによって、未来境界タスクが時間の認識に与える影響が増幅されたってことですな。

最後に、4つ目の実験では、未来境界タスクが時間の計画の立て方に及ぼす影響について調べてます。参加者には1日の計画を立てるように指示して、特定の時間に完了する未来のタスクを与えてます。その結果、未来の課題を与えられた参加者は、課題を与えられていない参加者に比べて、より効率的に一日の計画を立て、より近い時間帯にタスクをスケジューリングしていたらしい。この結果から、未来境界タスクは、目指すべき明確な終着点を提供することで、より効果的に時間を管理することにも役立つことが示唆されてます。

では、この研究からタイムマネジメントについて何を学ぶことができるのか。まず、未来境界タスクが私たちの時間認識に与える影響を意識することが重要。つまり、次にタスクがあるだけで時間が早く過ぎていくと感じやすいことを認識すれば、1日の計画をより効果的に立て、時間を最大限に活用することができるようになるはず。例えば、午後3時に会議の予定がある場合、いつもより時間がかかるとわかっているタスクを事前に完了させておけば、そのタスク中は時間がより早く過ぎると感じられるかもしれないってわけですな。

また、時間の感じ方には、モチベーションが大きく影響する。仕事に対して高いモチベーションがあれば、時間の流れも早く感じられる可能性が高まるはず。なので、効率よく仕事をするためのモチベーションを高める方法を見つけることが、時間を最大限に活用することにつながるでしょう。具体的には、目標を設定する、早く仕事を終えたらご褒美をあげる、あるいは、目の前の仕事の重要性を再認識する、などの工夫を考えてみるといいんじゃないかと。

もちろん、タイムマネジメントは複雑なテーマであり、タイムマネジメントに影響を与える要因は数多くあるのは間違いなし。ただ、この研究で得られたアプローチを日々の生活に取り入れれば、多少なりとも生産性を向上させ、目標を達成するための一歩になるかもしれませんな。

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